「インターネット回線を契約したはいいんだけど、Wi-Fiルーターはどんなのを選べばいいのか全く分からん」
「知らんけど契約した時にもらったレンタル品を使ってる。知らんけど。」
念願のインターネット回線を引いたのはいいけど、Wi-Fiルーターってどう選べばいいかわからないですよね。
わからないからいざ自分で調べてみると、種類が多すぎてようわからんし、オススメの15選とか30選とか結局何買えば全然わからんやんけ!
って思っちゃいますよね。
今回は初心者にオススメできるWi-Fiルーターということで、できるだけ初心者にもわかりやすく説明していきたいと思います。
本記事を書いた人
ネットワーク配線業務を15年以上続けていて、数々のルーターを設置、設定してきた猛者。
最近ハマっているゲームはAPEX LEGENDSとストリートファイター6。
前提として知っておきたいポイント
事前にWi-Fiルーターを選んでいく上で押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。
「はぁ~めんどくさ!」って方は要所にポイントを書いていますのでそこまで読み飛ばして結構です。
高くて高性能なものを買えばいいってものでもない
「Wi-Fiルーターなんて種類が多すぎてよくわかんねぇし、とりあえず高いの買っとけば間違いないやろ!」
なんて思ってる人も結構いると思います。
ですが、むやみやたらとハイスペックのモデルを買ってもその恩恵を最大限に受けれない可能性が高いです。
画像は自分が現在使用しているASUSの比較的高性能なモデルのWi-Fiルーターです。
これくらいのモデルならまだいいですが、さらにハイスペックなモデルになると10GのWANポートなどが付いてきます。
10Gの高速なインターネット回線を契約している人は恩恵を受けれるでしょうが、地方に住まわれている方でもまだまだ1Gの回線が主流ですし値段もバカ高いのでコストパフォーマンスも悪いです。
電波の範囲もやたらと広いと他の電波と干渉する恐れもあるので、マンション住まいの方などは特に注意する必要があります。
さらに、これは後でも説明しますが、用意したWi-Fiルーターがハイスペックでも、持っているスマホ端末、そのほか家電等にも左右されますのでこちらも要注意です。
実際に使用する部屋とWi-Fiルーターまでの距離をチェック
実際に使用する部屋と設置するWi-Fiルーターの距離も考えておきましょう。
別の部屋で使用する方で特に注意していただきたいのが、その部屋までの遮蔽物の数と家の材質です。
木造家屋ならば多少は何とかなりますが、マンションのような鉄筋コンクリートでできてる部屋なんかは電波を遮断するので、
目的の部屋まで最悪電波が届かない可能性があります。
もし電波が届かない場合は、現行以上の電波強度のWi-Fiルーターを用意するか、メッシュWi-Fiのような中継器を用意する必要があるので、
家の間取りとモデムの位置は必ずチェックしときましょう!
Wi-Fi6のルーターを選ぶのが無難
ここでWi-Fiルーターの規格に関して少しだけ説明しておきます。
めんどくさいって方は後半のポイントだけ押さえといてください!
規格 | 最大通信速度 | 周波数 |
---|---|---|
IEEE802.11ax(Wi-Fi 6E) | 9.6Gbps | 6GHz/2.4GHz/5GHz帯 |
IEEE802.11ax(Wi-Fi 6) | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz帯 |
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5) | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11n(Wi-Fi 4) | 300Mbps | 2.4G帯/5GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
これがWi-Fiの規格表となります。
できるだけ最新の規格を選ぶのがポイントですが、Wi-Fi6Eの存在は一旦忘れてください。説明が長くなるので今回は割愛します。
この規格には親機側(Wi-Fiルーター)と子機側(スマホなどの端末)のどちらにも関係があります。
簡単に説明すると、親機側(Wi-Fiルーター)がWi-Fi6に対応していても、子機側(スマホなどの端末)がWi-Fi6に対応していない場合はWi-Fi6の通信速度の恩恵を得ることはできません。
とまぁ軽く脅しましたが安心してください。
Wi-Fiルーターには互換性があるので上記のすべての規格に対応しています。
つまり、最新のWi-Fi6対応のルーターさえあれば、子機側はどんなに古い規格でも接続できるということです。
厳密には暗号化の関係上繋がらない端末もありますが、よほど古い端末でなければ大丈夫です。
逆にWi-Fi5対応のルーターを購入して、Wi-Fi6対応の端末を持っている場合はWi-Fi5での接続となるので注意してください。
大は小を兼ねる、よっぽどな理由が無い限りWi-Fi6のルーターを選びましょう。
2.4GHzと5GHzの電波
Wi-Fiルーターには基本的に二つの周波数の電波が飛んでいます。
簡単に特徴だけ押さえておきましょう。
めんどくぇ!って人は後半のポイントだけで見といてください!
電波 | 特徴 | ポイント |
---|---|---|
2.4Ghz | 比較的速度は遅めでよく届く電波 | 電波が混雑しやすい |
5Ghz | 速度は速いが電波の範囲が比較的狭い傾向にある | 電波が混雑しにくい |
難しく考える必要はありません、Wi-Fiルーターは二つ電波が飛んでんな程度の認識で大丈夫です。
「5GHzの方が速度が速いならそっちだけ使えばええやん」
と、思う方もいるでしょうし、あながち間違いではないんですが...
結論からいうと、どちらも必要です。
理由は2.4GHzにしか対応していない端末、家電がまだまだ沢山存在するからです。
よくありがちな間違いなんですが、性能の良いWi-Fiルーターを用意しても、同等の性能の子機がないとWi-Fiルーターの性能は最大限に発揮できません。
上記でも少し説明しましたが、子機の存在をよく忘れがち。
電波を発信するということは、当然それを受信する子機が存在しますよね。
つまり、2.4GHzの電波しか受信できない子機も存在するし、5GHzしか受信できない子機も存在するということです。
さらに言えば、どちらもの電波もWi-Fi6やWi-Fi5などの規格が存在します。
小難しく説明しましたが、要は5Ghzも2.4GHzもWi-Fi6に対応しているルーターを選べばほぼ全対応できるということです。
よくある落とし穴は、5GhzはWi-Fi6だが2.4GhzはWi-Fi4までしか対応していないルーターというのが散見されます。
特段そんなに神経質にならなくても良いですが、長期的に使っていく上でで頻繁に買い替えるものでもないので、どちらもWi-Fi6の物を選んだ方が良いでしょう。
価格差も3000円~5000円というくらいなので敢えて下位モデルを選ぶ理由も少ないです。
ポイントはストリーム数
Wi-Fi6のルーターを選べば良いというのはわかりましたが、じゃあどこでルーターの差別化を計ればいいのかというと、それはアンテナの数です!
いわゆるストリーム数というやつですね。
ストリーム数(アンテナ数)は接続の安定性や、接続台数、電波の範囲等が関係してきます。
要は多ければ多いほど快適という認識でいいです。
2.4GHzと5GHz両方にストリーム数(アンテナ数)が存在します。
最近の傾向ではエントリーモデルは2本、ミドルハイスペックが4本、ハイスペックが6本~8本といったところです。
こちらもよくある落とし穴なんですが、5GHzだけ4ストリーム(4本)で2.4GHzは2ストリーム(2本)というルーターも存在しますし、
メーカーによっては2.4GHzと5GHzを合わせて8ストリーム(2.4GHzで4本、5GHzで4本)といった表記の物もありますので注意してください。
画像はASUS製で箱に書いてある情報です。
(4×4)という表記がストリーム数(アンテナ数)となります。
これは5GHzのストリーム数(アンテナ数)が4本という意味。
見方は( 受信のストリーム数 × 送信のストリーム数 )となります。
4×4だから16本のストリーム数(アンテナ数)とかではないので注意してくださいね!
オススメのWi-Fiルーター
ここからは実際にオススメのWi-Fiルーターを紹介します。
一応目安として最低限のスペック表記をしますが、これから紹介するWi-Fiルーターはすべて2.4GHzも5GHzもWi-Fi6に対応していますので、ストリーム数(アンテナ数)を見ながらご自分の利用環境に合わせて選ぶと良いでしょう。
BUFFALO WSR-6000AX8
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:4本 2.4GHz:4本 |
インターフェース | 2.5G WAN×1 1G LAN×3 |
NEC PA-WX3600HP
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:4本 2.4GHz:4本 |
インターフェース | 2.5G WAN×1 1G LAN×4 |
エレコム WRC-X6000SA-G
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:4本 2.4GHz:4本 |
インターフェース | 2.5G WAN×1 1G LAN×4 |
比較的安価に済ませたい人
BUFFALO WSR-1800AX4S
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:2本 2.4GHz:2本 |
インターフェース | 1G WAN×1 1G LAN×4 |
エレコム WRC-1800GS-B
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:2本 2.4GHz:2本 |
インターフェース | 1G WAN×1 1G LAN×2 |
部屋までの距離が少しある方
BUFFALO WXR-5700AX7S
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:4本 2.4GHz:3本 |
インターフェース | 10G WAN×1 1G LAN×4 USB3.2 GEN1×1 |
ASUS TUF Gaming AX6000
Wi-Fi規格 | Wi-Fi6対応 |
ストリーム数 (アンテナ数) | 5GHz:4本 2.4GHz:4本 |
インターフェース | 2.5G WAN×1 2.5G LAN×1 1G LAN×4 USB3.2 GEN1×1 |
見た目が同じで古い型があるので注意!
見た目がほぼ変わらくて下位互換の機種は全然あるので、型番などはちゃんと確認しましょう。
筆者が以前使用していたBUFFALOのWi-Fi5の下位モデル。
ほぼ変わらない見た目で最新のWi-Fi6の製品も存在する上、Amazonなどでは古い型でも新品の値段で売ってることがあるので見た目だけで購入するのは絶対に避けましょう。
まとめ
今やインターネット回線で必須級アイテムといってもいいWi-Fiルーターです。
その知識を誰が教えてくれるわけでもないですし、専門用語バリバリで無理ゲー感が強いですよね。
現場を知る人間からわかりやすく、より良いWi-Fiライフを送ってもらえれば幸いです。